おれたち、ニートになるってよ
「おれ、仕事やめるわ」
「おいも」
こうして26歳のカップルはこの夏、吉祥寺でニートになった。
理由は簡単だ。
ぼくがある時、働いたら負けかなと思って早まった。
そしたら同棲してる芋子がそれをパクった。
ぼくが退職した日は、
ぼくが昔住んでいた学生街のドイツ料理屋でお祝いした。
これまでの人生で一番Heinekenが美味かったし、
これからの人生で最後のムダ遣いになるかもしれない。
ぼくはそこで、一生誰にも雇われないことを宣言した。
世帯収入ゼロ。
もちろん特別な資産も誰かの援助もない。
東京の私大を22歳で卒業し新卒で就職したゆとり標準仕様の二人は、
数カ月分だけ生活できる貯金を残してニートになった。
このブログは、この夏NEETデビューしたぼくたちの軌跡。
貯金が尽きるまでに、なにが起こるかの軌跡。